こんにちは、まつかわゆきこです。
「閃きやインスピレーションを、受け取る方法」を使って、物語を紡いでいます。
今回は「偶然で作る物語」の「11時」を、お届けします。
『天・sky』の「11時」
天が「11時」になったよ。ちょっとしたチリを払うように、天に雨が降っている。
この時間の雨は、オイルのようにしっとりとしていて、ちょっと重たい。そんな特徴があるんだ。つやが雨粒を包んで落ちていくよ。ぽってりとして、とってもきれいだな。つやつやの雫が、ゆっくり落ちるのを眺めていたら、何だか眠くなってきたよ。
しばらく降った雨も上がって、天のチリがキレイになった頃。太陽が、徐々に真っ赤になっていく。どんどんと気温を上げていくんだ。
すると蜃気楼のように、海の魚達が天に映し出されるよ。みんな真っ赤な姿で。ゆらめきながら泳ぐ魚達が見える。そんな時間。
『海・sea』の「11時」
さぁ、海が「11時」になったよ。海の中も、どんどん明るくなるな。
その頃、海底では小さなヤドカリが歩いているのが見えるよ。「最近、この貝が小さくて窮屈に感じてね。新しい貝を探しているの」なるほどね。
通りがかりの黄色い魚が「あっちに、良さそうなのがあったよ!」って教えてくれた。でも、風のように去ってしまったから、ヤドカリはどこに向かったらいいのか、わからなかったみたい。
でもね、ヤドカリは、自分の勘に従って、えっちらこっちら歩いていくよ。
しばらくすると、深い青紫色の貝が見つかった。キラキラしていて、宝石みたいにキレイだ。「ちょっと大きくて、とっても好み。これにしようっと♪」新しいお家、とっても似合っているね。
『陸・land』の「11時」
さぁ陸が明るい「11時」になったよ。ここはとある果実園。さくらんぼやレモン、りんごにぶどう。さまざまな果物の木があるよ。この時間は青い果実が、だんだんと熟して色が変わっていくのが見えるな。そして、いい香りもしてくるんだ。レモンからは、とっても爽やかですっきりとした香り。りんごからは、ほのかに甘くて品のいい香りが漂ってくるな。そんな美味しい空気を、胸いっぱいに、たっぷりと吸い込む。いろんな色で賑やかな、実りの景色を眺めるよ。
すると、遠くからカボチャ色の鳥がやってきた。この鳥がやって来ると「豊作」って言われているよ。
うれしい来客だね。
- 今回は「偶然で作る物語『11時』」をお届けしました。3つの物語で、気になった言葉や、パッと目に飛び込んできた絵柄はありましたか?
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ぜひ、遊びに来てくださいね♪
さて、次回は「12時」をお届け予定です。
※全てフィクションです。