こんにちは、まつかわゆきこです。
「閃きやインスピレーションを、受け取る方法」を使って、物語を紡いでいきます。
今回は「偶然で作る物語」の「9時」を、お届けします。
「9時」はどんなかな〜?
『天』の「9時」
すっかり明るくなったな。天に「9時」が訪れたよ。羽が大きくて、艶やかないい声の鳥がいるんだけどね。彼らは天高くまで、昇って来ることが出来るんだ。特に、この時間の空気が大好きみたい。大勢集まってきたよ。
羽をより一層大きく羽ばたかせて、うれしそうだな。9時の空気を、たっぷりと吸い込んでいる。
そして、歌い出したよ。1羽、また1羽と。歌声が増えて、天は美しいハーモニーに包まれるんだ。目をつむって、しばらく、うっとりと聞いているよ。
そうしているうちに「バサバサッ」と音がして、洋服を着替えるみたいに、羽の色が変わった。今日は、濃い黄色。毎日いろんな色に変わるんだ。どうやら、とっても嬉しくなると、羽の色が変わるみたい。
『海』の「9時」
少し前まで、海は荒れていたけれど、静かになってきたな。海が「9時」になったよ。今の海の色は、くすんだ紫色。嵐の後の色だよ。太陽が出てきたから、また徐々に色が変わっていくな。この変化が、とってもきれいなんだ。
さて、海の中はどうだろう?眺めてみると…海へびたちが力無く、紐みたいに泳いでいるのが見えるな。さっきまでの嵐で、ちょっと疲れちゃったみたいだ。賑やかに揺れていたからね。
でも、海の中は丁度よくかき混ぜられて、活気が出てきたみたい。子魚達は、揺れる海藻でかくれんぼをしているよ。イカやタコ達は、楽しそうに踊っているな。大きな魚達は、ゆったり優雅に泳いでいる。穏やかな時間になったね。
『陸』の「9時」
光がたくさん届き出したな。陸が「9時」になったよ。
とある山のふもとに、しばらくの間放置されている家があるんだけどね。その家の周りの花々が、一斉に咲き始めたんだ!バラやシャクヤク、タンポポやツツジも咲いたよ。前に住んでいた人が植えたものや、風に運ばれて芽吹いたもの…それらが寄り添っていて、とってもきれいだ。その周りには、大きな木もあるよ。伸びやかに枝を茂らせ、深い青緑の葉がたっぷり。少し透けて見える、その葉っぱに光が通っていく。風が吹くと、花も木も葉っぱも、サワサワと揺れて楽しそう。
そこに、歩いてやってきた人がいるよ。うれしそうに、その様子を眺めているな。
今回は「偶然で作る物語『9時』」をお届けしました。3つの物語で、気になった言葉や、目についた絵柄はありましたか?
Youtube では、紙芝居風な動画にて
instagrum では、投稿やリールでお届けしています。
ぜひ、遊びに来てくださいね♪
さて、次回は「10時」をお届け予定です。
※全てフィクションです。